ワンオフ、 コピー FRP自作艇です

 

自作、第4号艇です

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約20年前
某造船所に勤めていて 休憩時間と休日に製作
ディンギー自作から数えて4隻目 完成まで延べ1年かかりました

図面は会社にあった 社長製作の6mくらいのボートを陸にあげ
ひっくり返して船底 外板 キール ハルのみの型をベニヤで取り
工場の床に現尺図を書いて キールを5cm下げフェアリング
全てデジタルで?数値化しています その他詳しい作り方はこちらのサイトへ

原図通りにフレームを作り
建造するスペースは 12mのハル(船体)のメス型の中
上にデッキのメス型を乗せてたので屋根の代わりになりました

メス型のストライプに垂木を渡すと まずまずの水平が出ていたのが幸いでした

決めていたステーションを罫書き 出来上がったフレームを並べていきます
メス型と同じ向きのフレームなので お椀型になります

バテンをあてながら通りをみていき留めます
バテンが済んだら 外板の型を取ります
作業スペースに余裕があったので 元のボートは6mくらいですが
社長のアドバイスもあり 全長を1m伸ばして 出来上がりは7.2mになりました

この船の工法はステッチ&グルーといって
外板を展開図通りに切って 上下を銅線で縛ると船の形になる工法で
本来は合板艇で使う方法です

立てたフレームとバテンの型から 薄いベニヤに展開図となる型取りをして
FRPの定盤に墨をして更にマスキングテープでカットするスミ入れ
必要な所だけFRPを5プライ積層
シアラインからチャイン  チャインからキールまで 左右で合計4枚のFRP板を作ります

トランサムは単板を抜いて 好みのRをつけて曲げたまま更に積層してRを固定

出来た5枚の板をテープの跡でカット メス型に綺麗に収まるよう切り合わせ
ビスやグルーガンで板を仮止め ガラス繊維のテープでつなぎ目に積層で固定

作業性をよくするためにトランサムは最後に固定しました

硬化後 前後にロンジを通し
隔壁(バルクヘッド)は イケス エンジンルーム 燃料タンクを考慮して位置を決めました

エンジンベッドは 合板を垂直に立ててFRPで巻いて固定
そこへ鉄のアングルに穴をあけてボルトでとめました

デッキの補強は バルクヘッドに桟を通し
船体後部の幅が広いところはFRPでデッキの受けを作り乗せます
FRP単板のデッキを乗せてFRPのテープを貼り 固定と水止め

イケスと物入れのハッチは知り合いがFRPのメス型を貸してくれました
ハッチの表面はノンスリップになっています
デッキ全体はノンスリップのペイントを刷毛塗りで仕上げ

エンジンは会社が下取りしたヤンマーの3GMを載せ
プロペラ シャフトブラケットは特注です
スタンチューブの内径は35mm 3GMのカップリングは35mmでは規格外なので
プロペラシャフトは段つきに削ってもらってます

プロペラのダイヤを決め、ピッチはエンジンの馬力、ギヤ比、水線長を元に計算してもらってます

操舵席 エンジンボックス スターンのクリートには花梨を使用

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完成前の1ヶ月は休暇をもらって最後の追い込み
エンジン取り付け 芯だし 船体全塗装 喫水の確認と試運転のため下架
喫水線がわかってから 2色のライン入れ塗装
艤装 その他 シェイクダウンはお客さん達が帰ってから行いました

燃料タンクもFRPで作り 配管エア抜きの金具もロウ付けで自作 ラダーは中古
最後に船底塗料を塗ってフィニッシュ

進水式は仕事を早めにやめて 社長以下従業員みんなでお祝いしてくれました
クレーンで下ろせるサイズの船ですが ちゃんとレールのついた船台で下ろしてもらいました
塩とお神酒をあげ 地元では沖を3回まわってきて桟橋に戻るのがしきたりです

そのあとささやかなパーティも開いてもらい おいしい酒をいただきました
祝儀も社長が弾んでくれて嬉しかったです

当時の全体像です

estreia

船名はポルトガル語でエストレイア  デビューという意味です
進水後、トラブルもなかったので 1回だけこの船で帰宅したことがあります
片道30分くらいですが予備の燃料を積んでドキドキで往復しました

排気音は40ノット出るような音ですが
実際は目測で10ノットくらいでしょう

仕事が終ってからの作業時
手を止めて仲のいいお客さんと、夜遅くまで話した想い出があります

JCIの検査を取っていますが 強度試験は造船所の実績のおかげで免除されてます
登録長は7.2m 定員は覚えていません