想い出の潜水具 ヘルメットの回想

今から約40年以上前 父親に連れられて潜水作業をする船に乗ったときの記憶です

今はドライスーツ着用のスキューバが多いのかもしれませんが
深い海で長時間の作業をするには、この潜水具が不可欠です
デ・ニーロ出演の映画でNAVYが着てるスーツの色と同じ 肌色っぽいゴム色でしょうか
今はカラフルになって10万円くらいで買えます

親父が夜、スーツの補修をしてるのをよく見ていました

軽石で磨いてゴムのりをつけてパッチを接着 水漏れがあると死に直結します
潜水病にかかって 港まで帰ってきてもダイバーは陸に上がれず
水中に入ったまま何時間も 圧力を下げていました
当時、近くの治療機関は四国にしかなくて しかたなく自分たちで治していて
後年になって後遺症を患う人が多くいました 伯父もそのひとりです

潜水ヘルメットには想い出がいくつかあります
潜る前 現場に走りながら 舟首の部屋に入って毛糸で編んだアンダーウェアを着込み
スーツを着せてもらい 待機しています そのときよくたばこを吸っていたようです
海から上がるまで吸えないからで 今の飛行機に乗る前と同じです

で、重りのついたブーツは履かせてもらって 胸にも重りをつけます
水中は冷えるので小便が近くなり 尿瓶は竹の筒を入れていたと思います

海に入るときに タラップという上等なものではなく
木製のはしごをかけていて そこへ降りていき
ヘルメットをつけるのですが 地元では カップ で通っています
前面のガラスが曇ったときに水を噴射する機能もついていますが

船上にいる人が必ずくわえタバコをしながらサポートしていて
ヘルメットをつける前にたばこを海水で塗らして ガラス面にこすって曇り止めにしていました
子供心に 一種の儀式だと感じていました スキューバダイビングのマスクにも有効です

下の写真は親戚が古くなったので捨てるというのを貰った年代物です
重量は15kgくらいでしょうか 結構ずっしりしています

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製造は東亜潜水機株式会社
東京都荒川区南千住にあります

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右側を見ると
窓 空気抜きの弁 曇り取りのコックがあります

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後ろはエアホースのバルブ 水中電話線の貫通金具があります
水中電話といっても 今のインターホンぐらいの機能だったと思います
獲物をとって船上に上げるときは
ダイバーが ヒーボ ヒーボと言っていたのを意味はわかりませんがよく覚えています
ヒー坊というおっちゃんはおらんけど どしていつも呼ぶん?と不思議な気持ちでしたが
クレーン作業などで使う  巻いて! という意味のようです

肩から胸にかけてある蝶ねじと金具でスーツをはさんで水止めをします

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内側の様子
金具はかしめて半田付け
職人がどんどん減っています

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カップをはずした様子

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ヘルメット カップの締め付けねじは 少しの回転で締まるものです
胸の突起は重りをつける金具

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東亜潜水機株式会社 ヘルメットは受注生産のようです

潜水機器製造工程の映像はテレビで放映されたものです
asxをプログラムから開いて観れば回線は軽めです