FRP漁船 木部修理 自作(ヒノキのレール、タツ)

FRP製の漁船 木部修理の様子です 親父が安く見つけてきた船のレール(たぶん方言)の修復をしました

材料はヒノキ(板材、角材、丸太) ボルトナット

広島地方で言うレールとはヨット、モーターボートでいう防舷材のことです
ヨットなどではチークやマホガニーを使ったりしますが
漁船ではヒノキ一択でしょう

船体中央から後部は、幅180mmx4000mmの板を使い
船首部Rのきつい部分には幅600mmx3000mmくらいの板を購入
1枚の板からたった2本しか取れません
ボートのデザイナーに一度尋ねたことがあります
船はなんで丸いん?
明確な返答は返ってきませんでしたが
空気より水のほうが密度が高いので、船をストレス無く走らせるには
流線型、抵抗ができるだけ少ない丸いほうがいいのでしょう

下図は継ぎ手と仕口の収め方 簡単な加工にしています

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船舶用語でシアーライン 船体の一番上の切り口 美観に影響大ですね
この船は中央部とトランサムが結構しなったカーブなので
ボルトの穴あけはシャコ万で締めてカーブに添えつつ 一個開けては一個留めていきます
板をぴったりつけずに穴あけしてしまうと いくらボルトで締めるとしても
必ずどこかが船体と隙間がでます 木が柔らかいのでいくらでも締まりますが
ボルト穴がすっぽ抜けるか そこだけ引っ込んだようになるのがオチです
仮止めの際に前から後ろから横から通りをよく見て作業を進めるのが肝心です

人間の目はかなり正確で 取り付けたものなど 距離をおいて見てバランスがおかしいとき
目で見ておかしかったら よっぽどずれてて
メジャーなどで計ってみると 数字が大きく違います 寸法を間違えています

メジャーで計ってよくても 目で見ておかしいときは 目を信用したほうがいい結果になることが多いです

舟首 と一文字で おもてと読み 舟尾 と一文字で とも と読み
意味はおもては バウ、前部 ともはスターン、船尾 後部

おもての艤装の様子です

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元ついてたレールの上に薄いベニヤを置いてケガキ 型をとっておき
きれいなカーブにフェアリング 書き直し 船首部のセンターと任意の位置を
ベニヤと船体にマジックでしるしをつけて ベニヤを切り抜き
買ってきた幅広の板に置いてみて 木目の通り方 無駄の無い木取りをよく確認
木取りの位置が決まったらけがき線から 幅方向は3cmくらいずつ大きく切ります
そして切る前に品物の中心に墨壷で一本墨を打っておきます
切ったあとで先に打った墨に糸を張ってどれくらいしわったか確認できます
大きな板をきついRに切ると必ずといっていいほど板がしわる(変形)からです

墨通りかんなの削りしろだけ残して切って、たわむと もうどうしようもなく その板はお釈迦です
まず どこにも使い道はありません 何万もする焚き物になるだけです

そしておもての舫いをとる タツの仕上がった様子が下図です

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横に通したカンヌキと真ん中のタツは建築用規格品の柱を使ったので安くすみました
柱が割れないように 背割りしてるところは見えにくい方に向けています

カンヌキの両端に立ってる ロープの抜け止め?木造船の用語がわかりません
小さいものなので 丸太から製材しました
(帯鋸を持っていないし、業者に挽いてもらうほどでもないし)

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丸太に墨を打ち チェーンソーで横切りで墨まで切り込んで、ナタではつります
一面をはつったら 電気ガンナで基準面を作り あとは昇降盤 丸ノコで四角に仕上げます

そして長めに木取り 鉛筆で墨をつけます
角材の切り込みを見てください
飾りの?首になるところに 丸ノコで深さを一定にして切り込みます
ボルト穴はすでに明けて かしらも彫っています

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端材などを利用して 削り台を作って作業しています
部材を手で持ったり、足でおさえたり、舟のデッキでそのままやらないことです
自分が怪我をしたり 品物にキズが入ったり壊れたり デッキなども同様です
簡単な台を作るだけで 加工が楽になり 怪我も減って 仕上げもやりやすくなります

こんな感じでノミと鎚で削っていきます
逆目はないのできれいに削りやすいです

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胴体の丸みは目検討で、いろんな角度から見て楕円、いびつになっていないかチェック

カンヌキには浅いホゾを掘って入れました(ボルトで締めるので浅くても大丈夫)
ただ、鎚で叩かないと入らないくらいのキツさにはしています

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ボルトはステンレス M10のズンギリ
これも叩かないとまずは入らないので ねじを締めたあとは硬くて丈夫な気がします

左右取り付けるとこうなります

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あとは前の三角の部分に座を貼って完成です
うちの船は塗装はしませんが、両サイドについてる 綱の抜け止め?
広島県全域か他の地域も かはわかりませんが
土台は白 四角いところは青、黄、赤、緑などに塗り分けています
たぶん 日本のラスタカラーみたいなもんじゃないかなと思ってます

すべての加工が終ったら 潮水を釣瓶で汲んで毎日かけて防腐剤のかわりにします
貼りたてのころは船に近づくとショウノウのような匂いがプンプンただよっていました
元々ついてたレールより5cmくらい広い板を使ったので船が大きく見えるようになって
親父も満足したようです

今は港で静かに佇んでいます